2013年4月30日新発売2013年のみの限定発売
誕生から10年。飛距離を求め、様々なシチュエーションに特化させたシーバスロッド“風神”シリーズが、アニバーサリーとなる2013年に記念モデルとしてリリースするのが「Foojin’X」である。※“X”はギリシャ数字“10”の意
「Foojin’X」の最大の特徴は軽さとブレのないしなやかなブランク。軽く風を切るキャストフィールとシリーズ最高の操作性が風神の名をほしいままにしている。
「Foojin’X」最大の特徴は軽さとブレのないしなやかなブランク。全モデルにおいて低レジン46トンの高弾性カーボンをベースに、全長をW.C.W.製法でねじれを補強。FujiチタンフレームKガイドも標準装備とした。プレステジーライン「Foojin’AD」のブランクがパワーとトルクに傾倒しているのと比較して、「Foojin’X」のブランクは高弾性の軽さとシャキッとした中にあるしなやかさとの両立に成功した。このためキャスト時には加速度的にスイングスピードが上がり飛距離が向上。また軽量で高バランスのしなやかなブランクは、ファイト時にシーバスのパワーを程よく吸収するため、少し長いレングスの選択がバラシを軽減させる手段としても有効である。云わば「Foojin’AD」はバットパワーを中心としたパワー系ロッドであり、「Foojin’X」はブランク全長の尺を使った技巧派系のロッドである。
細いテープをX状にダブルで
ブランクに巻きつけてネジレを補強
Fujiチタンフレーム
Kガイド採用で糸絡み軽減
グリップには高硬度
EVA素材を採用
APIA独自のチタン口径
Kガイドシステム全機種搭載
フォアグリップには10周年
アニバーサリーのネーム入り
品名 | 規格 | 標準 全長 |
仕舞 寸法 |
標準 自重 |
先径 | 元径 | ルアー | ライン | リールシート 位置 |
メーカー希望 本体価格 |
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(m) | (cm) | (g) | (mm) | (mm) | MAX(g) | MAX(PE) | (mm) | (円)税別 | ||
Foojin’ X | BAY BREEZE 87LX | 2.62 | 133.5 | 121 | 1.5 | 11.3 | 26 | 1.5 | 315 | 36,800 |
GROVE STREAM 93ML | 2.82 | 144.0 | 138 | 1.6 | 11.3 | 32 | 2.0 | 355 | 39,800 | |
OCEAN BLAZE 96MLX | 2.90 | 147.5 | 150 | 1.7 | 11.7 | 36 | 2.0 | 390 | 41,800 | |
SURF SUMMIT 101M | 3.07 | 157.5 | 185 | 1.8 | 12.7 | 40 | 2.5 | 405 | 44,800 | |
「Foojin’X」の4モデルは過去の名竿を生み出してきたアピアプロスタッフ4人が
それぞれに監修している。Foojin’を共に作り上げてきた彼らの現場の声と、アピア開発チームの情熱が
融合した「Foojin’X」。あらゆる状況下で優れたパフォーマンスを発揮してくれることだろう。
Length:8’7” Lure:MAX26g PE Line:#1.5 Weight:121g ¥36,800
港湾から小〜中規模河川までを幅広くカバーする、Foojin’X最軽量モデル。
小型のミノーなどを用いての繊細なアクションが可能。
Foojin’ADシリーズのネオンナイトとナイトホーク。
この両者の いいとこ取りをしたのがベイブリーズである。
Foojin’X Bay Breeze(ベイブリーズ)87LX。先にスペックを書いてしまおう。長さは8.7ft。適合ウェイトはMAX26g。先に発売したFoojin’ADシリーズのネオンナイトとナイトホーク。この両者のいいとこ取りをしたのがベイブリーズである。10周年限定モデルとしてふさわしいモデルにするために、最大限の設計思想を技術陣と盛り込んできた。ブランクは数種類の高弾性カーボンを用いて肉厚かつ細めに巻き、それをFoojin’ADにも採用されているW.C.W.技術でしっかりと補強した。持った瞬間に分かる軽さの中に、強さと粘りを併せ持っているのをひしひしと感じることができるはずだ。その高度の錬成精度が求められる技術をティップからバットまでしっかりと織り込んだことでパワーと粘りを高次元で両立させた。また87というレングスは港湾だけで無く、河川内、河口など、様々なフィールドでも対応できる長さだ。これから本格的にのめり込んでいくためのロッドとして、もしくは港湾部や河川での軽快な釣りを実現するためのツールとして、ベイブリーズを末永く愛用して頂ければありがたい。村岡昌憲
Length:9’3” Lure:MAX32g PE Line:#2 Weight:138g ¥39,800
オープンエリアを中心とした干潟から中〜大規模河川が
メインステージとなるが、特に視認性の良いデイゲームにおいて、
そのブランクス特性をより強く感じる事が出来るアイテムだ。
まず“軽い!”手に取った瞬間に、デイゲームの
オープンエリアで使いたいと思った。
手に取った瞬間に、デイゲームのオープンエリアで使いたいと思った。僕はまず「軽い」という印象が先行したわけだが、軽さに纏わる恩恵はデイゲームほど大きく受ける事が出来ると思う。ナイトゲームと比べデイゲームのロッド操作は多様である。ボトム付近でバイブレーションを柔らかくリフトさせる動作や、リストに負担の掛かるジャークベイトのトゥイッチ、ペンシルベイトのドッグウォーク…。中でもトップペンシルの滑らかな動きを生むのにMLのしなやかさは必要不可欠だろう。また、早巻きを主体にゲームを組み立てる事が多いデイゲームは、短時間で多くのキャスト回数を重ねて行く事になる。ブレイクラインの遠い場合など遠投が必要な場面が増えつつある昨今、振り続ける・操作し続ける事の出来る9ftレングスは非常に大きな武器だ。とは言え、全長W.C.W.のブランクはただ軽さを追求するだけではなく十分なパワーも備えており、安心して魚とのやり取りが可能となっている。松尾道洋
Length:9’6” Lure:MAX36g PE Line:#2 Weight:150g ¥41,800
遠投性能に優れた96レングス。キャスタビリティの追求と同時に、
ランカーシーバスとのファイトにも対峙できる強さを持たせている。
様々なフィールドで幅広く対応し、その中でも状況を繊細に
アジャスト出来る能力を持つ一本と言えるだろう!
僕のスタイルのベースとなる河川でのゲームで、流れをコントロールしやすいレングスというのは、長過ぎても取り回しが難しくなるし、短過ぎてもコントロールの幅が狭くなる。そういう意味では9フィート台というのは最も使い勝手のいいレングスといえる。Foojin’Xシリーズの中で言えばそれに最も当てはまるモデルが、オーシャンブレイズ 96MLXだと言えるだろう。具体的な使い方として、ナイトのドリフトゲームでは主にストラクチャーの少ないオープンエリアがメインとなるが、パワーファイトにも負けないバットパワーを有するオーシャンブレイズは、安心して積極的に橋脚へアプローチすることも出来る。ブランク自体は全体的にしなやかなアクションのため、リアクションバイトを誘うミノーのトゥィッチやジャーク系でもブレも少なく、アクションさせた後のロッドティップがバイトを弾く事も少ない。またデイゲームにおいても水深のある場所でのバイブレーションやメタル系のリフト&フォールにも対応する。さらに高速巻きからのストップにもティップがキッチリ追従し、バイト時にはティップが戻る瞬間が伝わる感度は特筆もの。Foojin’X オーシャンブレイズ 96MLXは様々なフィールドで幅広く対応し、その中でも状況を繊細にアジャスト出来る能力を持つ一本と言えるだろう!濱本国彦
Length:10’1” Lure:MAX40g PE Line:#2.5 Weight:185g ¥44,800
長さを感じさせる事なく振り切れる長尺軽量モデル。
河川や河口やサーフゲーム、磯マルまでを視野に入れたFoojin’Xシリーズ中で
最も強いモデル。長尺ながら操作性の高さが特徴。
初めてこのファーストサンプルを振り、実際にシーバスを
釣ってみることによって、新たな可能性を感じることとなった。
風神シリーズがシーバスシーンにリリースされて早くも10年という月日が流れた。より遠くへ飛ばすことをメインコンセプトに掲げてここまで何代にも渡って進化をし続けてきたことはすでにご存知で有ると思う。そしてこの10年という節目において、新たに‘軽さ’をメインコンセプトに10th アニバーサリーリミテッドエディションが発売されることになった。私はこの10年という節目に新たなコンセプトに挑戦するこのモデルについての意義をあれこれ考えてみたのであるが、始めてこのファーストサンプルを振り、実際にシーバスを釣ってみることによって、新たな可能性を感じることとなった。思うにパワーは長さによって補完できるのではないかという感触である。それは軽量小型ルアーでランカーを獲るという、今までの常識とは相反する性能である。今回のFoojin’Xで私が担当したのはサーフサミット101Mという4モデル中でも最も長尺のモデルである。通常10ftを超えるレングスとなると、なにかと重さが気になりだす。一日中ロッドを振り続けるくらいならまだしも、ロケで3日間投げ倒すと手首や腕にかかる負荷は相当なものだ。しかしながら、‘バッカニア’や‘ポデローサ’といった長尺のモデルは10ft以下のモデルに比較してロッドのしなる部分が長い。しなる部分が長いということは、鋭い突っ込みや大物の強い引きにも柔軟に対応できる余裕があるということ。磯の上物釣りの竿は5.3mがスタンダードな長さとされているが、それは長いロッドの方が強い引きのショックを吸収できるという思想の現れだと言える。さてこれをシーバスロッドへ当てはめてみよう。‘磯’というカテゴリーから離れて、サーフでも干潟でも河川でもなんでもいい。同じ調子、堅さの8ft台と10ft台のロッドで80アップのシーバスを掛けたとしよう。バラさずにすぐ寄せられるのはどっちか?答えは10ftだ。曲がる部分が長い10ftの方が、エラ洗いのショックを吸収しバラしも少なくなる。曲がる部分が長い分、トルクも増して寄せやすくなる。果ては曲がる部分が多い分、キャスト時の初速も増してルアーも飛ぶ。メリットは多くある。逆にデメリットはやはり手首、腕への負担である。それには軽さが必要となるのだ。さてそこで今回のサーフサミット101Mであるが、始めてこのロッドを振った時に感じたのはフロウハントの軽さである。これだけ軽量に仕上げられるのであれば、長尺軽量のロッドというのが現実的に可能であるという事実なのだ。これだけの尺があれば強烈なカレントの流れるサーフ、急流のある河口サーフはもとより、大中河川の急流からでも80cmクラスを引き出すことは十分可能なのだ。しかもこのモデルにはロッド全域にわたりW.C.W.がラッピングされている。つまり小型軽量のミノーでさえ勢いよく飛ばすことが可能となったのだ。フィッシングプレッシャーの高い河川や、小型ベイトを常食しているフィールドでは小型軽量ルアーを使うことが常識。長い尺ならば小さなフックを搭載したルアーでも伸びにくいのだ。サーフサミット101Mは長尺軽量という性能を生かした、非常に実験的な意欲作だ。その記念すべき方向性の模索を10周年という節目に開発に携われたことに感謝しつつ、多くのアングラーに使っていただきたいと思っている。風神の飽くなき挑戦はまだまだ続く。RED中村