村岡昌憲×RED中村×濱本国彦

日夜全国を駆け回るアピアプロスタッフの3名が一堂に会することは、実は殆ど無い。 濱本国彦氏が主催する、SWAPに参加するために香川県に集結した彼らに、 4軸+W.C.Wという最新マテリアルを採用したFoojin’AD の開発秘話をはじめ、 また、それぞれの理想とするロッドやそのスタイルについて語ってもらった。

4軸+W.C.Wだとキャパが
ぐっと広がるね。

RED:ファーストサンプルを持った時の第一印象は「かてぇな」でしたね。フロウハント(※1)は今回で4代目になるわけですが、その歴史の中で、僕自身のやりたい釣りも変わってきて、例えば重いシンキングペンシルを使う事が多くなった。3代目あたりで正直その釣りに対応できてないなぁという思いが自分の中にはあったんですよ。だけど、シャローフラットでフロウハントってシチュエーションで「しなやかさ」というキーワードは踏襲したかった。さらに重いシンペンを使うけど、フィネスにも対応みたいな。具体的に言うとC A L M 8 0とかコモスリ( k o m o m o SF-95slim)あの辺のルアーをキャストするってことが必要なんですよ。そんな中で4軸(※2)とW.C.W(※3)を使ったサンプルが上がってきて、硬いけど僕が考えてた重いシンペンを振りきって投げられるし、尚且つ遠い所で操作するための張りも持ち合わせてて、新しいマテリアルが効いてたというか、コレはいけるんじゃないか、というイメージを持ちましたね。

濱本:重いシンペンって何グラムぐらい?

RED:20gを超える物。ファーストサンプルでは重い分には大丈夫だろうって、じゃフロウハントに必要な軽いルアーはどうなんだ?って。
濱本:CALMとかB-太とか?

RED:うん。実際テストで重いのから軽いのまで投げ比べて使用できるルアーの重さのキャパシティの中心にはkomomo SF-125を想定してるんだけど、その16gをビシッっと投げられるように作ると、大体13~19gが使えますよってロッドになるんだけど、この4軸+W.C.Wを使うと20gオーバーまで行けちゃうんですよね。そして軽いのも大丈夫。キャパがぐっと広がった感じ。マテリアル自体がフロウハントにすごくマッチしてるなと。

濱本:それはビーストブロウル(※4)にしても同じやね。もともとビーストブロウルはヘヴィなロッドだけど僕はこれで6gのジグヘッドを投げることもあります。そして45~50gのルアーも投げられるからキャパの広さは凄いよね。

RED:ちょっと今までにない感じのテイストだよね。

― 村岡さんはどうですか?

村岡:そうですね、僕は初代ネオンナイト(※5)とずっと比較して作ってきて、基準はそこにあります。そういう意味では、2代目はREDとは逆に(使用するルアーの重量の)幅を狭めてきたんですよ。細分化の流れとしてはそれでいいのかなと。
最初は硬くて戸惑った。4軸+W.C.Wを理解する ためには我々にも時間が必要だった。 ユーザーは驚きを持って迎えるだろう。


そして4軸になってその傾向がさらに強くなるかな?と思ったんですよね。4軸+W.C.Wの特性としてピーキーな印象を持ったので、少し上級者よりかなと。REDや濱本さんは、投げるルアーによって自然と垂らしの長さやキャストスピードを調節してるんですよね、そういう対応が必要だなと。ものすごく売れた初代ネオンナイトのユーザーは大半が初心者~中級者だったんで、その方々に使えるのかな?という一抹の不安がありました…

濱本:当初はね?

※1.フロウハント:代々REDが手掛ける初代風神Zからのシャローゲーム用アイテム。 ※2.4軸カーボン:4方向の軸で構成されたカーボンシート。ネジレに格段に強い。  ※3.W.C.W:ダブルクロスラップ。ブランクスを細いカーボンテープで×状に締め上げる。ネジレを抑えトルクをアップさせる製法。 ※4.ビーストブロウル:初代風神Zからのランカーシーバス向けへヴィロッド。現在は濱本が手掛ける。 ※5.ネオンナイト:初代風神Zから村岡が手掛ける湾奥に特化したアイテム。 
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