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磯から狙うマルスズキ。そのプレースタイルは同じ磯から狙うヒラスズキとは大きく異なる。例えるならヒラスズキは港湾の釣りに近く、磯マルはサーフや干潟の釣りに近い感覚を私は持っている。
そして同じ磯というフィールドながら両者の隔絶は、磯マルの急激な開拓によってますます分化して行く。磯マル専用のロッドが無い状況下では、同じ磯ということでヒラスズキロッド(初代バッカニア)を代用していた。
しかしながら年を重ねるごとにヒラとマルの釣法の違いは明確となりロッドに求める性能もまったく両者相容れないモノになってゆく。そこで磯マル専用ロッド『ポデローサ プロジェクト』がスタートすることになったのだ。
磯マルは回遊性が強い。よほど大量のベイトが磯際に入った場合には根際に居着くが、ほとんどの場合においては捕食回遊する個体を狙うこととなる。根際に居着いているならば、ピンを狙い撃てるバッカニアに分があるだろう。しかし回遊する個体を狙うなら話は別。“流れの釣り”にコンセプトに置いたロッドを作る必要がある。
ベースになるのは私の考える“流れの釣り”を具現化したフローハント88MLだ。ロッドが流れを絡め取るアノ感覚がこれから作り上げるポデローサには必要なのだ。一点の曇りの無いクリアーな感度。ルアーが流れに入った瞬間にロッドが唸って共鳴するような、ロッド自体が一つの生命体であるようなあの感触だ。
また、時としてその流れは自分の立ち位置から遠い場合も多い。磯はあくまでもオカッパリという制約下にある。そんな遠い場所にある流れを的確にロッドを通して捉えなければならないのだ。
さらに今以上に研ぎ澄まされた感度が必要だ。幸い風神シリーズもV3シリーズへと移行し、ブランクス性能も革新的な進化を遂げている。今のアピアの経験と技術力なら必ず出来る!そう信じて徹底的に現場で煮詰めていった。
一方で、シーズン最盛期となる年末は早春のスポーニングに備えた個体が多い。この時期の磯マルは80cmをゆうに越えるランカークラスも頻繁に出没し、魚体も太くトルクのあるファイトが特徴だ。
こんなサイズの磯マルをガッチリ根元から受け止めてランディングに持ち込む性能も必要だ。時にはリフト力を試す為にわざとヒラスズキやカンパチを地磯から狙い、テストサンプルを限界まで曲げていたぶった。また、磯という過酷な環境下でいかに風の影響を受けずに低い弾道で遠くに飛ばすか。低気圧の接近する磯で何度もキャスト感覚の修正と弾道のチェックを繰り返した。
そしてついに一つの形の完成を見た。私の信じる磯マルスタイルを押し通して製作した一本である。華奢な日本刀がいともあっさり石灯篭を切断するような、凄まじくキレのあるロッドに仕上がった。このレングスでこの操作性。一晩降り続けてもまったく疲労感を感じさせないだろう。また、磯マルばかりでなくサーフからのシーバス狙いにもかけがえの無い一本になるだろう。今年は仁淀川サーフのモンスタータイリクもポデローサで挑んでみようと思う。
2008年9月 RED中村
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■Foojin'go PODEROSA103ML(※クリックで拡大)
磯マルを攻略するために、レングス・パワー・ティップのバランスを高次元で実現。磯〜サーフまでのモンスターを完全ロックオン!REDも昇天したNEWアイテム。
全長 |
自重 |
先径 |
元径 |
仕舞寸法 |
継数 |
ルアー |
ライン |
カーボン |
ガラス |
10.3ft |
195g |
1.8mm |
14.1mm |
159.7cm |
2 |
10〜30g |
8-16Lb |
96% |
4% |
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(注1)グリップ脱着式の2ピース仕様
※商品の仕様、価格は予告無く変更する場合がございます。予めご了承下さい。
※ロッドを正しくお使いいただくために使用上のご注意をお読みください。
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