濱本:ここだけの話、本当はビーストブロウルを作る予定は無かったんよ。最初はエンゼルシューター(※6)を作ろうと思って。 サンプルが来たら、アレ?って。これはむしろビーストだろう!って生まれたという経緯があります。

村岡:でも最初からイイトコ突いてくるよね、ファーストサンプルでほぼ80~90点いってるもん。先のレッドラインプレミアム(※7)だっていい竿じゃないですか。

濱本:あれ完成度高いよね!

村岡:高いですね。あれで2万円代とかどうするんだろういっていう。

濱本:太刀打ちできひん。テロンテロンにならない軸の強さを感じるよね。

村岡:僕もあれでずっとスーサン投げてて…ヨッシーさん(※8)や、やんやんくん(※9)とかレッドラインプレミアムチーム強いじゃないですか。

濱本:ADチームやばい(笑) ボクも使ってるけど、港湾とか使い易いし、ローテーションに普通に組み込まれてる。

― あとコルクグリップが採用されましたが、これはどのように感じられましたか?

RED:最初ダメだった。

濱本:EVAばっかりだったもんね。

RED:磯ヒラで使うでしょ?濡れた手で触るから、コルクって濡れると滑るんだよね。劣化もするし、最初はどうなんだ?って、違和感あったけど、使い込むと馴染むよね。何より感度がいい!

 

― 最初は村岡さんだけコルクO Kでした。
RED、濱本さんはEVAがいいと。でも最終的 には3人ともコルクがいいってなったんです。

 

濱本:ブランクスではREDがホームページで 書いていた「軽いだけの竿が果たしていいのか?」という流れにぶっとい杭を挿したというのはありますね。実際ADも軽いんだけど、軽いばっかりの竿には無い力強さはあるよね。

RED:スカスカじゃ無いね。分厚い感じがしますもんね。中身詰まってますって言うか。

濱本:ピン球を持った時のようなペラペラ感は無くて、ゴルフボールのようなイメージ。昔の中弾性ロッドとか分厚くて重たいブランクスって少々コケたぐらいでは割れなかったじゃないですか? 安心感があるよね、剛性感っていう。軽さに走ったユーザーの皆さんが本当の良さに気づいてくれればいいよね。

― アピアには「アングラーズユートピア」というスローガンがあるのですが、3人それぞれの目指す竿の理想郷(理想型)は何ですか?

 

村岡:まだ技術的には無理だと思うんですが、いつも思うのが、釣り場に立って状況見てグリップエンドをギューっと締めたらガーっと張りが出て…( 一同爆笑)もうね、最高だと思います。

これくらいかな?って投げて、釣れたら、マズイマズイってドラグワークしながらのグリップワーク(笑)

濱本:腹が痛いぞマサッチ! さすが宇宙人!

村岡:シャコシャコして長さが変わったり、でも締め込んで、この辺(バット部分)までの硬さが変わるとかなら出来そうじゃないの?どんくらいかな?とか言いながらキュッキュッって。理想すぎるかもしれないけど、いつもどうやったらできるか考えてますね。REDはどう?なんかある?

RED:それだったらボタン押したらヒューンって飛んでっちゃうといいんじゃないの?

 

濱本:それは究極だよね、面白い。僕は初心者に教えることも多いんだけど、初心者の一番のネックはキャストなんよね。ま、魚が掛かればワーキャー言って楽しめるんだけど、そこまで行かない。キャスト技術云々じゃなくて、ロッドにセットしてポチッって押せばビューンって竿が飛ばしてくれる、リールが自動で巻いてくれて釣れた~!みたいなのが素晴らしい。いい竿でも投げられへんかったら棒やから。

― それってずっと上達しないよね?(笑)

濱本:いいねん、その日、一日を楽しみたいって人も多くいるよ。だから、REDが投げてる横でキャスト装置でバキューンってREDをオーバーキャストしてまうねん。

※6.エンゼルシューター:河口での使用をイメージした飛距離特化モデル。今作より濱本が手掛ける。 ※7.レッドラインプレミアム:風神シリーズのディフュージョンモデル ※8.ヨッシーさん:アピアフィールドスタッフ吉田隆の愛称。 ※9.やんやんくん:アピアフィールドスタッフ北添貴之の愛称。
※各製品の詳細はこちら ※PDFをダウンロードする